大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和39(オ)43 判決

主 文

原判決を破棄し、第一審判決を取消す。

被上告人が青森地方裁判所昭和三四(ヨ)同第六六号建築工事禁止等処

分決定に基づいて第一審判決別紙目録記載の宅地部分に対してなした仮処分の執行

を取消す。

上告人その余の請求を棄却する。

訴訟の総費用は被上告人の負担とする。

理 由

上告代理人葛西千代治の上告理由第二点について。

原判決の確定した事実によれば、本件建物は上告人が建築しその所有権を有する

というのであるから、その敷地である本件土地の占有権もまた上告人に属するもの

というべきである。そして、上告人は本件土地占有権を異議事由として明示的に主

張してはいないが、本件建物が自己の所有に属する事実を主張し、かつ本件土地に

賃借権を有することを異議事由としているのであるから、本件土地占有権をも主張

しているものと解するのが相当である。そうとすれば、訴外Dおよび同E相続財産

を被申請人とする本件土地に対する仮処分の執行により執行吏に本件土地を保管せ

しめ、もつて上告人の占有権を侵害することは許されないから、上告人の異議は理

由があるといわなければならない。

本件仮処分中不作為を命ずる部分に対する上告人の異議が理由がないことは、原

判決に説示されているとおりであるが、本件土地を執行吏の保管に付した仮処分執

行に対する上告人の異議を排斥した第一審判決ならびにこれを維持した原判決は、

上告人の主張を誤解したか、あるいは仮処分事件と本案事件とを混同したものであ

つて破棄を免れない。

よつて、民訴法四〇八条一号、三九六条、三八六条、九六条、九二条に従い、裁

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判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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